JILL'S SALON:追悼
2009.07.30 Thursday
おとといのショックなニュースから、ずっと心が落ち着かなく...つい考えてしまいます。昨日はジムに行く途中のバスの中で彼女のことを考えてたら急に悲しくなってしまい涙が出てきた...
な
んでだろう...彼女とは紹介をされての面識はなく、以前、どこかのお店の化粧室で出逢ってお互い無言のまま鏡越しに見つめ合った瞬間があっただけ。その
時、思ったんだけど私も人見知りがゆえに、まったく外部のものを受け付けない初対面の自分に似てるなぁって...それから数年経った今年、子宮頸がんの啓
蒙イベントをやらせて頂いた経緯で、偶然、テレビで観た金スマの川村さんに涙しました。そしていつか...逢えればと思ったのに...そのいつかは残念な
がら来なくて....私は今、猛烈に後悔しています。時間の重さ...なにがなんでもお逢いしておけば良かった...でも今は叶いません。
以前、ブログにも書きましたが、なぜか書店で呼ばれるように彼女の本に遭遇して過去に2冊購入しています。
最
初に買った1992年の「VOLUME-僕の手の中-」を読んだときは日本語と英語の両方で書かれた彼女の言葉がとても好きで、その後、何度も引っ越して
は本を片付けているのに、これはずっと持っていて、今も持っています。そして2006年に文庫で出た「へルタースケルター」...これは彼女の自叙伝なの
だけど、書店で偶然見つけたんです。
彼女は十歳年下で、デビューの時の背景は同じような時代だけ
ど、そうかぁ、いろいろなことがあったんだなぁと読みながら思いました。特に娘さんの誕生のところでは共感して涙したり...その後の乳がんのこともあっ
てショッキングな写真も掲載されていて、すごいな...パワーある女性だと心から感動しました。前向きで、でも無器用で...真っ直ぐで、自分の心を曲げ
られず、デビュー後、事務所とのトラブルもあって一時は音楽と離れて、北海道で蟹工場に勤めて、その後は郵便局でも働いて自分の場所を探してた....す
ごい。
私たちのデビューしたときとは違ってディレクターにひどいことを言われたり...状況は決し
てよくなかったんだと思います。そして病気。お母さんも同じ病気で亡くされて、怖かったんだと思います。それでもすべてに立ち向かう力を見せてくれまし
た。それが彼女の遺してくれたこと。
今日、遺作となったCD「K」と娘さんに捧げた「MY SWEET HOME」を買って来ました。本は少しだけ読んでも悲しくなる。「バタフライ」を聴くと心が張り裂けそうです。でも、その悲しみをどこかへ繋げないとやるせなくなります。
友だちにはなれなかったけど....一度も話せなかったけど...
そしてほんとうの川村さんの心は今はもうわかり得ないけど...
その生き様を強烈に焼き付けて、同じ歌を歌うものとして
私の心にすごく影響を残してくれた川村さん...
作品を通じて、私なりに、この先に繋げていく心を感じたいと思います。